2022/10/21
すくすくサロン開催(2022年度③)
今年度3回目のすくすくサロンを10月20日開催しました。
今回は北海道教育大学の齊藤真善先生を講師にお招きし
『発達障がいのある子どもの学齢期について』というテーマでお話をしていただきました。
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【①先生が考えた事例を元に就学後に“問題”が起きることについて】
問題行動には必ず背景に原因があり、その原因は“本人と環境”の両方の関係性の中にあるということでした。”本人だけの頑張りでは100の力が出せなくても、周囲の支援があれば100になることもできる反面、支援がうまくいかなければ50になることもある”と考えると、問題行動は本人だけに原因があるのではなく、相対的に考えていく必要があるということをわかりやすくお話してくださいました。
支援する時の考え方として、“「普通」を疑い視点を切り替えること”というお話は、支援をする立場にある私達にも響くお話でした。“わかっているはず”と思っていると見えないことも、“もしかしたらわかっていないのかも”と考えることで支援方法が見えてくる事も多いなと感じました。
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【②幼児期の社会性の発達について】
共同注意、二項関係、三項関係、社会的参照といった専門的な視点について説明していただきました。本では難しく書いているようなお話も、先生自身が子育てで見てきた具体的な場面、健診の場面で見てきたことなどを用いながら説明していただいたことで、保護者の方も大きく頷いたり、笑ったりしながら自分の子と重ねて話を聞いていました。
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【③当事者からの話】
最後に当事者の方のお話を用いながら、本人達がどう困っているのかを解説していただきました。
その中で特に印象に残ったのは「支援が必要ないようになることではなく、支援をよくしてもらえるように本人が助けを求められるようになることが大切」ということでした。成長することで“できないこと”も増えてくる中で、助けを求められることはとても大切なことになってきます。そういう時にしっかりと自分から助けを求められる子になることは、どんな子にも必要なんだと思いました。
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全体を通して、とてもわかりやすく、そしておもしろいお話だったため時間もあっという間に過ぎていったように感じます。参加された保護者の方もメモを取るよりも、先生の話に聞き入っているといった方がとても多かったです。
講演後には、
・共同注意のことや注視エリアのお話が具体的でわかりやすかった。
・学校生活での負担がわかった。
・子どもがどのような気持ちでいるのか考えたい。
・何か問題があった時には一緒に状況を振り返ってみたい。
・怒るよりも子供にあった方法を考えていきたい。
・生活リズムを一定にできるよう改善したい。
といったような感想が聞かれました。
今年度予定していたすくすくサロンはこれで終了となりますが、また次年度もすくすくサロンの開催は計画しています。詳細が決まりましたら、またご案内いたします。